2022/1/17放送分
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2021年2月1日からスタートした放送も、今回で50回目を迎えることができました。
『錦戸企業グループ専務取締役 錦戸 啓人さん においでいただきました。
1業種と業態、場所などを教えてください。 天草 パールガーデン(&海中水族館) シードーナツ 昨年の12月22日にリニューアルオープンしました天草パールガーデン&海中水族館シードーナツでは、名前の通り海中水族館シードーナツ、真珠のアクセサリーなど真珠関連商品の販売を行う「天珠館」や、お土産や水族館関連商品などの物販を行う「アマルシェ」、丼ぶりの専門店の「天のや」、約40種種類のお食事やデザート類をお楽しみいただける「バイキング万彩」、コーヒーやデザートなどちょっとした休憩でご利用いただける「カフェ・ドゥ・マール」と大きく5つの事業を展開しております。
また、屋外でもお楽しみいただけるようテイクアウトのコーナーなども設置しております。
2 自社の強み、セールポイント 強みとセールスポイントは、業態と景観・立地です。
業態に関しては物販やバイキング・丼専門店・カフェにプラスして水族館と真珠販売が併設しており、特に水族館に関しては熊本県唯一の水族館でありますし、当社と同じ業態で展開している施設は県内にないというのが大きな強みであると考えております。
それにより様々な目的をお持ちのお客様にご来館いただけ、相乗効果が期待できるのではないか考えております。それから近年では消費者の価値観が「モノの所有からコトの共有」へシフトしてきていると言われてきている中で、当施設では体験もの(例:水族館での触れ合いや、真珠のアクセサリー作り等)のプログラムに注力しており、今後も特に水族館での体験ものを軸に強化していきたいと思います。
また、先程県内唯一の水族館とは申し上げましたが、隣県等、九州内にある他 の水族館を見てみますと大手の資本であったり行政が入っていたりで、それらと比べると当社の水族館の規模は非常に小さいです。しかし、その分お客様と生き物、それからスタッフの距離が近く、とてもアットホームな水族館という特徴があります。
実際にお客様からも「イルカとこんなに間近で触れ合えるとは思っていなかった」や「見た目と違って期待以上だった」等の声もたくさんいただいております。特にイルカがいるイルカプールには自由に出入りもできますし、イルカの機嫌が良いときはキャッチボールもしてくれます。このような体験は他ではなかなかできない非常に貴重なものではないかと考えております。
さらにグループ内の事業でホテルアレグリアガーデンズ天草もございます。アレグリアと天草パールガーデンでは車で30~40分程と多少距離がございますが、しっかり連携を行うことで更なる効果も期待できるかと考えております。
立地・景観については言葉で表すより一度ご覧いただいた方が早いですが、自然が長い年月を費やして創りあげたあの景観というのは、いくらお金を積んでも作れないと思います。
3今回のきっかけについて 今回、旧天草パールセンター株式会社を引き受けたのは三和コンクリート工業という法人で、三和コンクリート工業はその名の通りコンクリート事業を主体にしている会社になります。
コンクリート事業というのは公共事業への依存度が非常に高い業種であり、皆さんご承知の通り、公共事業は平成9年10年あたりをピークにこれまで減少傾向が続いております。そのような状況の中、コンクリート事業を補強していく新分野、新事業への参入を常に考えていましたところ、今回の引受けのお話をいただきました。
引受けを検討するにあたり、今後の天草は観光が一つの大きな柱になってくると思いますし、この施設があります上天草市の前島地区とその周辺は観光事業への投資が非常に盛んであるし、景観も非常に良く、また全オーナーが築き上げられてきた天草パールセンターの知名度であったり信頼と実績、それから何度も申し上げておりますように熊本県唯一の水族館であること、そして天草で育ってきた企業ですので我々地元の資本で引き継ぎたいという思いから、引受けを決めました。
リニューアルにあたり、既存施設の改装を行うか、それとも全面を建て替えを行うかの選択で、既存の建物の改装だけではなかなか我々の思うような施設づくりはできませんし、近い将来大規模な修繕等が出てくることを考えると、思いきって既存の建物をすべて解体し、一から立て直すほうが良いかなということで、解体・建て替えを行うことにしました。
建て替えを行うにあたり、あの場所が国立公園の基本方針として「漁村集落に溶け込む建築物になるように配慮する」とあり、「屋根は切妻、寄棟型の勾配屋根、壁の色はクリーム系又は灰色系」とありましたので、基本コンセプトを「日本の原風景」とし、単に原風景だけで仕上げるのではなく、その中でも粋さやモダンさを取り入れたつもりです。是非、皆さんにもお越しいただき評価をお伺いしたいです。
4 今後について、事業展開など (ビジョン) 今後は施設内の石畳の広場(約1,500平米)等を利用したイベントを定期的に行い、体験ものを今後は増やしていきたいと考えております。また今年の2月には、お子様向けの遊具施設の設置も予定しております。バイキングも毎日行っておりますし、観光のお客様だけではなく、地元の子育て世代の皆様や、たまにはバイキングに行きたいけどわざわざ都市部まで行くのはちょっと…といった地元のお客様にもぜひお気軽にご利用いただけるような施設にしていけたらと考えております。
それからカフェについても、眺望がとても良いため、例えば身近な方だけを招いた結婚式の2次会等の地元の小規模の宴会・パーティーの場としても展開であったり、水族館に関しては何度も申し上げておりますよう県内唯一の水族館でありますし、天草は有明海・八代海・天草灘と3つの海に囲まれている珍しい立地でもあるため、まだ具体的な話では全然ないのですが、産学官でコラボして何かできないかと考えております。
その中で、私の知り合いにも高校で生物を教えてる方がいるのですが、その方も熊本県に水族館が存続するのはとても重要なことであるとおっしゃってますし、教育面において何らかの活用をしていけたらと話しているところです。
その他にも私共のグループでは地域密着型を経営理念に掲げておりますので、地域からの要望があればしっかりコラボレーションしていけたらと考えております。またハード面について現在我々としましては第1期の設備投資は概ね完了としておりますが、状況や需要に応じて、第2期工事も検討できる段階にいけるようでしたら考えていけたらと思います。
この天草パールガーデン&海中水族館シードーナツを通じて、少しでも天草の観光振興や活性化、経済発展に貢献していけたらと考えております。
素晴らしいお話をありがとうございました。
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