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執筆者の写真Ryuichiro Ido

第182回 熊本県知事 木村 敬 氏 2/2回目

更新日:9月19日

2024/9/9放送分


地元企業応援ラジオフレフレ天草 放送後記

いつもお聴きいただきありがとうございます。


181、182回目はスタジオから外に出て熊本県庁応接室から収録放送でお送りしました。

熊本県知事  木村 敬さん

1974年5月21日生まれ 50歳


1 熊本県庁について


県庁の建物は、以前は今のサクラマチクマモトにありました。今の場所に移転したのは1967年であり、本館と議会棟を建設。その後1997年に新館、警察棟を建設しました。


そして昨年(令和5年)5月に防災センターがオープンし、県の防災拠点となっています。敷地面積は約97,700㎡で東京ドーム約2個分。組織は、10部局(85課・グル-プ)あります。


2 知事を目指したのか(きっかけ)


私は、熊本に赴任した12年前から一貫して訪れた様々な現場の声を大切にしながら県政運営に携わってきました。その中で県民と一緒に取り組んできた地震、豪雨災害、新型コロナからの創造的復興、そしてTSMCの進出を契機とした「よき流れ」をより強く、より大きくできるのは自分しかいないとの使命感から知事を目指しました。


また、熊本が日本一「伸びしろ」があると確信していることも理由の一つです。熊本は日本の西の端、九州の中心にあり、日本の中で東アジアに最も近いという地政学的優位性があります。熊本が世界に開かれることで、経済・産業をはじめ、観光や文化、スポーツ等も活発となり、更なる発展につながります。


私は、生まれつき左手に障がいを持って生まれてきました。私自身が当事者であるからこそできる障がい者政策は私のライフワークと言えます。知事選の際、公約で掲げた「障がいは個性」と言い切れる社会を是非作りたいと考えています。


3 現在取り組まれている活動など


半導体関連産業の集積により、本県の産業振興・経済成長が期待される一方で、渋滞対策や地下水の保全といった、県民にとっての不安要素の解消に向けた対策を講じていく必要があるため、渋滞解消推進本部、地下水保全推進本部を設置しました。


また、それぞれの希望に応じて安心して結婚・出産・子育てをすることができ、こども・若者がキラキラ輝く熊本を実現すべく、「こどもまんなか熊本」推進本部を設置しました。


さらに県民の皆様のご意見・ご提案等を直接お聴きし、県の政策へ速やかにつなげることを目的とした、「お出かけ知事室~ともに未来を語る会~」を6月の上天草市を皮切りに県内全ての市町村で開催して参ります。いただいたご意見等については、県庁各部局に指示し、検討を進めているところです。


その他、県内各地域で「地域未来創造会議」を開催し、私自ら市町村長や地域活性化の現場で活躍されている方など、地域の皆様と議論を重ね、概ね10年後の地域の将来像を一緒に描いていきたいと思います


4 熊本や天草について今と昔を比べてみると?


熊本県の人口は、平成10年(1998年)の186.2万人を境に人口減少の局面に入っています。現在、ほぼ半世紀ぶりに170万人を下回るなど、人口減少が進行していることに非常に強い危機感を覚えています。


県南部や天草地域も人口減少が進展しており、人口戦略会議による「消滅可能性自治体」に天草地域の2市1町が該当すると公表されました。しかし、そこに住む住民がいらっしゃる限り、その暮らしを支える市町村がなくなることは決してありません。県内市町村が、それぞれの地域の個性を活かした魅力的なふるさとづくりに取り組むことで人口減少を緩やかにするとともに関係人口の創出等につながります。


例えば、天草市では、若者の雇用にもつながるIT・コンテンツ企業を中心に、積極的な誘致活動に取り組まれており、令和6年6月時点で27社の誘致に成功しています。


また、平成30年7月4日には、天草市の﨑津集落を含む「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」が、ユネスコの世界遺産委員会において、正式に世界文化遺産として登録され、多くの観光客が訪れています。


熊本市と天草市を90分で結ぶ熊本天草幹線道路の整備も進んでいます。令和5年2月25日には、天草未来大橋が開通し、周辺の道路において朝夕を中心に発生していた交通渋滞がほぼ解消するとともに、観光地へのアクセス性が向上しました。


天草は、歴史的な価値と美しさを兼ね備えている地域です。引き続き、市町村と連携しながら持続可能な地域づくりを進めていきたいと考えています。


5 これからの熊本や天草どんなビジョンを描いているか


私は、国の職員という立場で、47都道府県全てを巡り、全国津々浦々の地方創生に関わり、内からも外からも熊本に関与してきたからこそ、熊本は日本一「伸びしろ」があると思っています。


熊本が持つポテンシャルを最大限に引き出し、県内各地の個性を生かした魅力的なふるさとづくり、理想の地方創生をこの熊本で実現させたいと考えています。


今、熊本には、TSMC進出を契機とした「よき流れ」が生まれており、既に様々な取り組みを進めておりますが、天草地域を始めとして、県内全てにその効果を波及させるためには、県と市町村等とが中長期的な目線で同じ方向性を共有しながら取り組んで行くことが重要と考えています。


このため、「地域未来創造会議」の開催を通じて、市町村長等をはじめとする地域の皆様と概ね10年後の地域がこうありたいと思う姿を描き、その実現に向けて連携して取組みを進めて行きたいと考えています。


天草地域は、海に囲まれた景観や豊富な水産資源、キリシタン関連の歴史・文化、「恐竜の島」である御所浦や「猫の島」である湯島といった、地域の魅力がたくさんあります。


この天草の持っている地域資源の価値を最大限に磨き広げていくことが大事で、「ないものねだり」ではなく「あるものさがし」を共にやっていきましょう。「地域未来創造会議」を通して、天草の未来を一緒に議論できればと思います。


木村知事のお話、ありがとうございました。


これからもフレフレ天草を宜しくお願い致します。




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